花火が見えるマンションっていいよね!
マンションの資産価値にどのくらい影響するのかな?
そんなあなたに参考になる記事を書きます。
自宅のバルコニーから優雅に花火を見れるのって最高ですよね。僕は花火大会が見れるマンションを買って、10年後に売却しました。買うときにも、売るときにも「花火が見れる」ことは重要なポイントになりました。そんな経験をお話します。
マンション売買において『花火が見える』ことの価値をより深く理解して頂けると思います。
花火が見えるマンションの資産価値について
花火が見えるマンションは、価値が下がりにくいと言われています。少し古いデータですが、花火大会が見えるマンション(首都圏)の価値騰落率についての調査結果が下記です。
【調査方法】
スタイルアクト株式会社
・2017年に予定されている首都圏の主な花火大会打ち上げ場所から約2Km圏内のマンション抽出
・エリア内のもっとも階数が高い物件を抽出し、その物件の年間騰落率と2km圏内の年間騰落率との差を抽出
※各マンションで必ず花火が見られるとは限りません。また、同一マンション内でも部屋によっては見える場合、見えない場合があります。
花火が見えるマンションは、近隣の他のマンションより価格が落ちづらいという調査結果です。花火に関係なく、高層マンションであれば価格は落ちにくいので、正確な調査と言えない部分もありますが、『花火が見える付加価値』が少なくないことは分かります。
花火大会のときは『自宅バルコニーで花火鑑賞中』といったSNS投稿を見かけます。
リア充アピールね!
「花見が見えるマンション」は自慢したくなるステータスで、人気があって資産価値も高くなることは理解できますね。
花火がマンションを売るときのアピールポイントなった経験
僕は花火大会が見れるマンションに住んでいましたが、購入した時は花火が見れる確証はありませんでした。建築が始まったばかりで、部屋バルコニーの方角と高さ的に「見えるだろう」と勝手に思って購入しました。
マンションの販売担当者に「花火は見えますよね?」と聞いても、「おそらく見えると思います」くらいで断言はしません。建ってから実際見えなくて「見えると言いましたよね?」なんてクレーム言われるのは、担当者もリスクですしね。
住み始めて、実際に花火が見えたときは嬉しかったですね。想像してたのよりも小さくしか見えませんでしたが、「見える」と「見えない」では資産価値が大分違ってくると思っていたので。
10年経ってマンションを売却したのですが、販売時に『花火が見える』ことは効果的なアピールポイントになりました。部屋を内覧に来てくれた方に『○○川の花火が見えますよ』とさりげなく伝えると、大抵『ホントですか!!』と良い反応があります。特にご主人(男性)の方の反応が良かったと記憶しています。
上に掲載しているのは実際の写真です。けっこうズームアップしてます。
写真よりも肉眼で見た方が小さく見えるので、そのことも丁寧に伝えると良いよ。
ちなみに、小声になりますが、マンションは購入した時の金額の約1.2倍で売れました。
『花火が見える』情報は、特に販売サイトにも掲載してなかったので、内覧時にお伝えすると新たなプラス材料として好印象を持っていただけます。自分の「想像通り」だったものより、「想像以上」だったものの方が圧倒的に評価が高くなります。購入いただいた方も『花火大会が楽しみ』と仰っていました。
別マンションが建って花火が見えなくなった裁判の結果
「花火をマンションから観賞できる利益」について争われた裁判がありました。
「花火を見られる眺望が売り」のマンションを買ったが、同じ建築会社が近隣に別のマンションを建てたため、花火が見えなくなってしまった。
⇒建築会社に「損害賠償」と「慰謝料」を請求
*損害賠償:マンションの資産価値の低下
*慰謝料:花火が見れなくなった精神的苦痛
↓裁判の結論は
原告側に慰謝料60万円の支払い命令
理由:誠実に眺望を確保する義務を怠った
ある経営者夫婦が、取引先の接待のため、都内の新築マンションの1室を購入した。このマンションの部屋から隅田川花火大会の花火を見られることが売りで、マンション購入の際も営業担当者とその話題になっていた。しかし、花火の観覧を契約上補償した事実はなかった。
すると間もなく、近隣に別のマンションが建設されたため、夫婦が購入して以来、部屋から打ち上げ花火が見える機会は一度もなくなってしまった。眺望を遮ったマンションを建設したのは、よりによって、夫婦が購入したマンションの建設会社と同じ会社だった。
眺望が遮られた住人に、建設会社は「お詫び金」として5~10万円を支払ったが、夫婦の怒りは収まらず、資産価値の低下や精神的苦痛を理由とした損害賠償・慰謝料を請求したのである。
2006年12月8日、東京地方裁判所は建設会社に対し、60万円の慰謝料を夫婦へ支払うよう命じた。
夫婦が、隅田川花火大会の観覧と取引先接待を目的にマンションの一室を購入していたことを、マンションの売り主は知っていたので、それにもかかわらず、わずか1年も経たないうちに、あえて眺望を妨げる形でマンションを建設したことは、信義に従い誠実に眺望を確保する義務を怠っていたと言え、賠償しなければならない――というわけだ。
ただし、花火が見えなくなったとしても、マンションの利用価値は全く失われたわけではないし、東京の都心部であることから、被告建設会社でなくても、いずれ他の建設会社が眺望を妨げるような建造物を建てていた可能性は容易に想定できるとして、それほど高額な賠償は認定されなかった。
出典:Newsweek
まとめ
今回は「花火が見れるマンション」の資産価値についていお話しました。
資産価値も少なくないし、売るときの良いアピールにもなります。マンション売買を考えている人は『花火が見える』ことも考慮すれば、ちょっと良いことがあるかもしれません。
でも、実際に10年住んでみて自宅で花火を見たのは3回ほどです。花火大会の時は、さらによく見える友人宅の屋上に行っていたので。だから「花火」よりも、一年を通して見れる『富士山』の方が、資産価値への影響は高いのかもしれませんね。
この記事が少しでも参考になったなら大変うれしいです。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。