
洗面所でドライヤー使うたびに、出してきてまた仕舞うのが地味にめんどくさいんだよな…。もっと楽にならないのかな。
- 電気工事士2種を取得したら実際どんな工事ができるのか、コンセント増設工事の事例
- 洗面化粧台の近くに、ドライヤー専用コンセントを増設した配線ルート・作業手順
- 業者に依頼した場合の費用相場と、DIYでかかった実費の比較
- 無資格でのコンセント増設DIYがなぜ危険・違法なのか
こんにちは、せいぞうです。
わが家の洗面化粧台、ドライヤーを使うたびに出してきて、使い終わったらコードを巻いてまた片付ける、という地味な面倒さがずっとありました。毎日のことなので、地味に積み重なるストレスだったんですよね。
結論からひとこと:この面倒さは、電気工事士2種の資格を使って洗面化粧台右側の壁にコンセントをDIYで増設したことで解消しました。この記事では、実際の配線ルート・作業手順を写真つきで解説しながら、業者に依頼した場合の費用相場との比較や、無資格でのDIYがなぜ危険なのかについても触れていきます。
電気工事士2種を取ったらまずやりたいのが、コンセントの増設
コンセントの増設は、電気工事士2種を取得したらまっさきにやってみたい工事の代表格だと思います。資格を取ったばかりの頃は「よし、これでいろいろDIYできるぞ」とテンションが上がるものですが、正直に言うと、僕自身がこのコンセント増設に着手したのは、資格を取得してからしばらく経ってからでした。
洗面所でドライヤーを使うときの不便さがずっと気になっていて、それをどうにか解消したいと思ったのが、今回のコンセント増設に着手したきっかけです。資格取得の経緯については、以前こちらの記事で詳しく書いています。

今回のコンセント増設の内容
今回増設したのは、洗面化粧台の右側の壁に設置したドライヤー専用コンセントです。目的はシンプルで、ドライヤーを洗面化粧台に常時セットしておける状態にして、使い勝手を良くすること。電源は、近くにあった洗濯機用コンセントから分岐して確保しました。
実際に増設したコンセントがこちらです。

増設前に確認した回路容量のこと
コンセントを分岐で増やす場合、まず確認しないといけないのが回路の許容電流です。一般的な住宅の1回路あたりの許容電流は20A。この範囲を超えてしまうとブレーカーが落ちるので、分岐して大丈夫かどうかは事前にきちんと考える必要があります。
今回分岐する洗面所の回路には、照明・換気扇・洗濯機用コンセントがぶら下がっている程度で、常時大きな電流を使う機器はありません。さらに、これまで洗面化粧台のコンセントでドライヤーを使っていても、一度もブレーカーが落ちたことがなかったという実体験もありました。この2つを踏まえて、「この回路であればドライヤー専用コンセントを増設しても問題ない」と判断しました。

ブレーカー落ちないか心配じゃなかったの?勢いで増設して、あとで泣くパターンかと思った。
ドライヤーは消費電力が大きい機器ですが、「今まで落ちたことがない」という実績は判断材料としてかなり大きかったです。もちろん、これは今回の回路の状況を踏まえた個別の判断であって、どの家でも同じように分岐していいという話ではありません。
配線ルートの解説(隠ぺい配線)

今回、一番悩んだのが配線ルートです。上の図のとおり、新規コンセントと分岐元の既存コンセントを壁の中でまっすぐつなげられれば話は早いのですが、その間に間柱があったため、ケーブルをまっすぐ通すことができませんでした。そこで、間柱を迂回して一度天井裏まで配線を持ち上げ、天井裏を経由してから新規コンセントの位置まで下ろす、というルートを取っています。
遠回りに見えるルートですが、壁の中を無理にこじ開けて間柱を傷つけるよりも、天井裏という空間を使ったほうが構造的に安全ですし、後から確認・補修がしやすいというメリットもあります。見えない部分だからこそ、あとで自分が困らないルート取りを意識しました。
作業手順
STEP1 既存コンセントを外して、新規VVFケーブルを配線する
まず分岐元となる既存コンセント(洗濯機用コンセント)を外し、そこから新規のVVFケーブルを配線して電源を確保します。


ここ一番大事なとこだから!ブレーカー落とし忘れて作業したら本当に危ないからね!
STEP2 コンセントをつける位置を決め、石膏ボードに穴を開ける
次に、新規コンセントを設置する位置を決め、石膏ボードに開口部を作ります。壁の中に間柱や筋交などの障害物があるかどうかをここで確認して位置を決めます。

STEP3 新規VVFケーブルを、開けた穴に通す
天井裏を経由させた新規VVFケーブルを、石膏ボードに開けた穴まで通していきます。天井裏に登って行う作業です、VVFケーブルを上から開けた穴のあたりまで垂らします。隠ぺい配管でも、壁の真裏にコンセントを増設するのは難易度は高くないのですが、こうやって天井を通すのはちょっと骨が折れますね。
STEP4 既存コンセントからVVFケーブルを分岐接続し、新規コンセントボックス(はさみ金具付き)を設置
既存コンセントにVVFケーブルを差し込みます。半透明のものは、防気カバーです(※後ほど説明)

石膏ボードの開口部に、コンセントボックス(はさみ金具付き)を取り付けます。続いて、このボックスの穴にVVFケーブルを通してから、新規コンセントに接続します。
※こちらも後で説明しますが、スイッチとパイロットランプをかましているので、ちょっと配線の接続が複雑になっています。

すべての接続が終わった状態がこちらです。

STEP5 コンセントをボックスにねじ止めする
配線接続が終わったら、コンセントをボックスにねじ止めして固定します。コンセントの取り外しや取り付けは、付いているネジが長いこともあって、電動のドライバーを使うと作業が早くて楽です。

STEP6 コンセントプレートをつけて完成
最後にコンセントプレートを取り付けたら、配線・設置作業自体は完了です。
今回使用した工具
ここで、今回のコンセント増設で実際に使った工具を紹介します。

下地探し「どこ太」
壁の中の間柱や下地の位置を確認するための工具です。石膏ボードに穴を開ける前に、この工具で下地の位置を探りました。
押切りノコ(ドライバー型)
石膏ボードに新規コンセント用の開口部を作るための小型のこぎりです。手軽に穴を開けられるので、今回の作業でも活躍しました。
ベッセル小型マイナスドライバー
コンセントから電線を外すときに、電線外し穴にこのマイナスドライバーを差し込むと電線が外れます。
ベッセル電動 ボールグリップ ドライバー
作業前に、ケーブルに電気が通っていないかを確認するための工具です。ブレーカーを落とした後の安全確認に使いました。
ホーザン VVFストリッパー P-958
VVFケーブルの被覆を剥くための専用工具です。電気工事士試験でも定番の工具で、今回の配線作業でも活躍しました。
こだわりポイント①:防気カバーにもこだわりました
今回のコンセントにも、半透明の防気カバーを取り付けています。これは、コンセント穴からの隙間風を防ぐためのカバーです。実はわが家、コンセント・スイッチという場所には、家じゅうすべてにこの防気カバーを取り付けています。
理由は、わが家がローコスト住宅で、気密処理がそこまで丁寧ではない部分があるからです。床下から上がってくる風が、コンセントやスイッチの隙間から室内に吹き込んでくることがあり、これを防ぐために防気カバーを一つひとつ取り付けています。低コスト住宅ならではの気密性については、以前こちらの記事でも詳しく書きました。

この防気カバーの取り付け、実は地味に電気工事士の資格が必要な作業です。カバーを取り付けるには、一度コンセントから電源ケーブルを外す必要があるからです。地味な作業ですが、無資格ではできない作業のひとつだったりします。
こういうところまで自分で手を入れられるのは、資格を取ったからこそのメリットだと感じます。

正直、防気カバーなんて誰も見ていないところですが、床から風がスースー入ってくるのが本当に嫌で…。地味ですが、これがあるとないとでは冬場の底冷え感がだいぶ違うんです。
こだわりポイント②:パイロットランプ付きスイッチにした理由
もう一つのこだわりが、コンセントにスイッチをつけたことです。しかも、ただのスイッチではなく、パイロットランプ付きのスイッチにしました。スイッチをオンにするとパイロットランプが点灯し、その状態でコンセントに通電する配線にしています。
こうすることで、今このコンセントが使える状態なのか、使えない状態なのかが、ひと目で分かるようになりました。ドライヤーのようにプラグを挿しっぱなしにしておく使い方だと、常に通電したままになってしまうのは地味に怖いところがあります。スイッチでオン・オフを切り替えられるようにしておけば、使わないときは電源を切っておけるので、安全面でも安心です。ちなみにこのスイッチとパイロットランプは、第2種電気工事士の機能試験セットに入っていたものです。

完成
配線・設置・こだわりポイントの作業をすべて終えて、洗面化粧台にドライヤー専用コンセントが完成しました。

これまでは、別の場所からドライヤーを持ってきて、使い終わったらコードを巻いてまた元の場所に戻す、という一連の動作を毎日繰り返していました。今は洗面化粧台にドライヤーを置きっぱなしにできるので、その面倒さから解放されています。
【参考】業者に依頼した場合の費用相場とDIYでかかった実費
今回は電気工事士の資格を活かしたDIYだったので、かかった費用はあと付はさみボックス・VVFケーブル・コンセント・プレートなどの材料費のみです。業者に依頼した場合の相場と比べると、大幅に抑えられた計算になります。
もちろんこれは、電気工事士の資格を持っているからこそできた話です。次の章でも触れますが、無資格の方は必ず業者に依頼してください。
無資格でのDIY工事は電気工事士法違反です
ここで改めて、大事な注意点をお伝えします。
- コンセントの増設・配線工事は、電気工事士の資格がないと法律違反になります
- 感電・漏電・火災のリスクがあります
- 無資格施工は、火災保険の補償対象外になるケースもあります
- 資格がない場合は、必ず専門業者に依頼してください
まとめ:小さな不便を解消すると、QOLは驚くほど上がる

家の中の「ちょっと使いづらいな」という感覚は、慣れてしまうとつい放置しがちです。でも今回のドライヤーコンセントのように、実はその小さな不便が、毎日じわじわとストレスになっていたりします。
今回、コンセントを一つ増設しただけなのですが、使い勝手は想像以上に良くなりました。「今までのあの面倒さは何だったんだろう、もっと早くやれば良かった」と感じるくらいです。こういう小さな改善の積み重ねが、日々の生活を少しずつ豊かにして、結果的にQOLを上げてくれるんだなと実感しています。

毎朝毎晩のドライヤーの出し入れがなくなっただけなんですが、想像以上に快適です。小さな不便でも、放っておかずに手を動かしてみるものだなと改めて思いました。
