
キッチンも風呂も、カタログで見るとどこのメーカーも同じに見える…。というか「トクラス」って、聞いたことないかも。
- トクラスが「ヤマハから生まれた水まわりメーカー」である理由
- 人造大理石カウンターの「継ぎ目のなさ」が、実際どう見えるのか
- シンクにマジックで落書きして、こすってみた結果
- 浴槽・洗面化粧台をさわって感じた質感
- 自宅(Panasonic)のシンクと見比べて分かった、つなぎ目の違い
こんにちは、せいぞうです。
先日、新宿にあるトクラスのショールームに行ってきました。1時間で予約を取っていたのですが、出てきたら2時間経っていました。
キッチンや浴室のメーカーは、カタログや価格表で比べているうちは正直どれも似て見えます。でも実物に触れると、メーカーごとに「ここで勝負している」というポイントがまったく違う。トクラスの場合、それが人造大理石でした。
トクラスって知ってる? ヤマハから生まれた水まわりメーカー
まず、この会社の名前を初めて聞いたという方も多いと思います。私も業界に入るまでは知りませんでした。
トクラスのルーツは、あのヤマハです。1887年に山葉寅楠がオルガンの修理から創業した会社が、のちに高級家具の製造にも乗り出し、1931年には旧貴族院議事室の内装まで手がけています。そこで磨かれた木工と塗装の技術が、そのまま水まわり製品に引き継がれました。
その技術をもとに1976年、国産初の人造大理石カウンターキッチンを発売。システムキッチンとして初のグッドデザイン賞を受けた製品でもあり、ここが今のトクラスの原点です。1992年にヤマハリビングテックとして分社化し、2013年にトクラス株式会社へ社名が変わりました。

実際に行って感じた、トクラスの3つの魅力

正直に言うと、期待以上でした。カタログの写真だけ見ていたら、たぶんここまで気にならなかったと思います。
2時間もいてしまった理由を、自分なりに3つに整理するとこうなります。
- デザイン:余計な飾りがなく、素材の質感と形のつくり方で見せてくる機能美
- メンテナンス性:汚れがつきにくく落としやすい。細かい傷なら自分で補修できる前提の設計
- 手触り:カタログでは絶対に伝わらない、人造大理石のなめらかさと温かさ
とくに3つめは、ショールームに行かないとどうにもなりません。いろいろなメーカーの水まわりを見てきましたが、さわった感触がここまで印象に残るメーカーは、そう多くない気がします。
キッチンの主役は、継ぎ目のない人造大理石【マジック検証つき】
黒・グレー系のキッチンが、思った以上に男心をくすぐる
ショールームに入ってまず目を引いたのが、黒とグレーでまとめられたアイランドキッチンでした。石目の入った濃いグレーのワークトップに、真っ白なシンク。取っ手も極力見せない構成で、装飾らしい装飾がありません。

キッチンというと「奥さんが決めるもの」という空気になりがちですが、この見た目はむしろ男性のほうが刺さるんじゃないかと思いました。車やオーディオを選ぶときの感覚に近い。実際、扉の色は100色を超えるバリエーションがあり、白い明るい雰囲気にも、黒でぐっと締めた雰囲気にも振れます。

「継ぎ目がない」の正体は、シームレス接合
案内してもらいながら、カウンターとシンクの境目を上からのぞき込んで、思わず声が出ました。境目がありません。正確に言うと、色は変わっているのに、段差も隙間も、コーキングの目地もない。

これがトクラスのシームレス接合です。カウンターもシンクも同じ人造大理石でつくり、接合したうえで、つなぎ目や排水まわりに隙間・段差・コーキングの目地が出ないよう仕上げてあります。接合していないわけではなく、接合面をなめらかにつなげている、というのが正確なところです。
掃除をしたことがある人ならわかると思いますが、キッチンで汚れとカビがたまるのは決まって「継ぎ目」です。シンクのフチ、コーキングの際、排水口の周り。そこが構造としてそもそも存在しないので、サッとひと拭きで終わるということになります。

指でなぞってみても、つなぎ目に引っかかりがないんです。接合しているのに段差も目地も出ない。掃除がラクというのは、要はここの差なんだと思います。

ちなみに、下記は私の自宅のキッチン(Panasonic)です。つなぎ目が分かり、指でなぞるとつなぎ目があるのが分かります。薄く接着剤が黒ずんでいるのが分かります↓

もうひとつ、その場で気づかなかったけれど後から納得したのが静音性です。トクラスの人造大理石は厚みがあるため、水が当たっても音が響きにくい。ステンレスシンクの「ガシャン」という音が苦手な人には、地味ですが効いてくるポイントだと思います。
【検証】シンクにマジックで落書きして、こすってみた
ここからがショールームの本番でした。案内担当の方が、油性マジックを取り出して、展示品のシンクに直接落書きを始めたのです。見ているこっちがヒヤヒヤしました。

そのあと、クレンザーとナイロンたわしで数回こすっただけで、黒い線はきれいに消えました。跡もほとんど残りません。
これは表面加工の話ではなく、素材そのものの性質です。トクラスの人造大理石は汚れがつきにくく、細かい傷なら削って直せることを前提に作られています。コーティング頼りの素材はそれが弱った時点で終わりですが、この考え方なら10年後も同じ手が使えます。

自分ちのシンクで同じことやったら、たぶん家族会議だワン。展示品だからできる実験だね。
この手触りと継ぎ目のなさだけは、写真でも文章でも伝えきれません。近くにショールームがあるなら、トクラスショールームの予約ページ
から日時を押さえて、実物を10秒さわってみるのが早いです。(PR)
洗面化粧台とバスルーム、人造大理石の「肌触り」を体感する
キッチンで時間を使いすぎたので、後半は駆け足のはずでした。が、ここでも足が止まります。
洗面化粧台:毎朝ここに立つなら、という基準で見てしまう

黒い扉に、白い人造大理石のカウンター。展示されていたのは、ボウルをカウンターの上に載せるベッセルタイプでした。ボウルそのものは角に丸みを持たせた一体成形で、内側に段差がないぶん、洗ったあとの拭き取りがしやすそうです。ホテルの洗面台のような雰囲気があり、毎朝ここに立つなら気分が上がるだろうなと素直に思いました。
ただ、価格帯としては安いほうではありません。「洗面台は最低限でいい」という人には刺さらない部分で、ここに価値を感じるかどうかで評価が割れると思います。
バスルーム:人肌のような手触りの浴槽
そして浴室。黒を基調にまとめられた展示は、一気に「特別な部屋」の空気になっていました。

ここでも「さわってみてください」と言われて、浴槽のフチに手を当ててみました。冷たくない。ツルツルでもザラザラでもなく、あえて言うなら人肌に近い。樹脂やホーローの浴槽とは、明らかに手に返ってくる感触が違いました。

浴槽って、入るまで質感を意識しないんですよね。でも毎日必ず肌が触れる場所。ここに手触りを持ってきたのは、ずるいと思いました。

もうひとつ印象に残ったのが、案内してくれた方の自宅の話です。ご自宅の浴槽が黒い人造大理石で、しかもかなりの年数が経っているそうなのですが、今でも汚れや経年の劣化がほとんど目立たないとのことでした。
白い人造大理石は汚れが目立ちやすいという声もあるので、これは色選びの現実的なヒントだと思います。売り文句ではなく、自宅で何十年も使っている人の実感として聞けたのが大きかったです。
ちなみにショールームの一角には「トクラス道場」という展示コーナーがあり、木を削って塗装しただけなのに、どう見ても金属にしか見えない南京錠や包丁が置かれていました。楽器づくりから続く塗装技術が、こういう形でも残っているようです。

まとめ|こんな人にトクラスはおすすめ
1時間の予約が2時間になった理由は、はっきりしています。素材の話が思いのほか面白くて、質問が止まらなかったからです。
トクラスが向いている人
- カウンターや浴槽の質感・色にこだわって選びたい人
- 毎日の掃除を、できるだけ簡単に済ませたい人
- シンプルで飽きのこないデザインが好きな人(男性にもおすすめ)
- ありがちな組み合わせではなく、自分の好みで選びたい人
もちろん、水まわりのメーカーはどこも一長一短です。設備の機能や収納の使い勝手を最優先にしたい場合は、他社と並べて比べてみてください。

カタログの写真だけで候補から外してしまうのは、もったいないと思います。実物を見ると、印象が変わるかもしれません。
ショールームは予約制で、担当の方がついて案内してくれます。マジックの実演のように、その場で見せてもらえるものもありました。見学だけでも問題ありません。
*本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます/ショールームの見学・予約は無料です
他にはない個性や、素材へのこだわりを求めている人には、しっかり応えてくれるメーカーだと思います。「この質感が好きだから、ここにした」という選び方ができるのは、比較表の数字だけでは見えてこない価値です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。水まわりのリフォームを考えている方の、参考なれば嬉しいです。
