ブレーカーが落ちる原因と対策を電気工事士が解説|IHクッキングで頻発していた我が家の体験談

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IHを2口使うたびにブレーカーが落ちて困っています…そもそもなんで落ちるの?対策ってあるの?

この記事でわかること
  • ブレーカーが落ちる3つの原因(種類別の見分け方)
  • IHクッキングヒーターで頻繁に落ちるときの盲点と対策
  • 漏電・ショートが疑われるときの判断基準
  • 感震ブレーカーで地震火災から家族を守る方法

こんにちは、せいぞうです。

わが家はパナソニックのトリプルワイドIH(90cm幅)を使っているのですが、以前は2口以上同時に使うとブレーカーがよく落ちていました。そのたびに「またか…」とイライラしていたんですが、色々調べて対策した結果、今はほとんど落ちなくなりました。

この記事では、電気工事士の資格を持つ僕が、ブレーカーが落ちる原因と具体的な対策を解説します。IH特有の盲点や、地震対策として設置した感震ブレーカーの体験談も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ブレーカーには3種類ある。どれが落ちたかで原因が変わる

家の分電盤には、最大3種類のブレーカーが組み込まれています。どのブレーカーが落ちているかを確認することが、原因特定の第一歩です。

家庭用分電盤の全体写真
種類役割落ちる原因
アンペアブレーカー電力会社との契約値を管理家全体の電気使いすぎ
漏電ブレーカー漏電・ショートを検知して遮断漏電・電気配線のショート
安全ブレーカー(子ブレーカー)各部屋・回路ごとに管理その回路の電気使いすぎ

①アンペアブレーカー:家全体の使いすぎで落ちる

分電盤の左端に設置された大きなブレーカーで、電力会社との契約アンペア数を超えたときに電気を遮断します。「30A」「40A」「60A」などと書かれているのが目印です。このブレーカーが落ちる場合、原因は家全体の電気の使いすぎです。

【補足】スマートメーターの家はアンペアブレーカーがない場合があります
近年普及しているスマートメーターを導入している家では、アンペアブレーカーが設置されていないタイプの分電盤が増えています(わが家もこのタイプ)。この場合、契約アンペアを超えて電気を使うとスマートメーター側が電力の供給をストップし、数秒後に自動で再通電します。物理的なブレーカーが落ちるわけではありませんが、電気が一瞬止まる原因は同じく「家全体の電気の使いすぎ」です。

②漏電ブレーカー:漏電・ショートで落ちる

電気が本来の配線から外に漏れ出す「漏電」や、配線がショートしたときに作動するブレーカーです。「テストボタン」がついているのが特徴で、分電盤の中央付近にあることが多いです。

このブレーカーが落ちた場合は、絶対に自分で修理しようとせず、電気工事店に相談してください。漏電は感電・火災につながる危険があります。

③安全ブレーカー(子ブレーカー):回路ごとの使いすぎで落ちる

分電盤の右側に並んでいる小さなブレーカーが「安全ブレーカー」です。部屋ごと・用途ごとに回路が分かれており、特定の回路に電力が集中したときに落ちます。台所・リビング・エアコン専用など、各ブレーカーに用途が書かれていることが多いので確認してみてください。

どのブレーカーが落ちているか確認する方法

ブレーカーが落ちたら、まず分電盤を確認しましょう。「OFF」の位置になっているブレーカーが1つだけなら安全ブレーカー、主幹(真ん中の大きいもの)が落ちていればアンペアブレーカーか漏電ブレーカーの可能性が高いです。

  • 小さなブレーカーが1つだけ落ちている → 安全ブレーカー(その回路の使いすぎ)
  • 大きなブレーカー(テストボタンなし)が落ちている → アンペアブレーカー(家全体の使いすぎ)
  • 大きなブレーカー(テストボタンあり)が落ちている → 漏電ブレーカー(漏電・ショートの疑い)

漏電ブレーカーが落ちた場合は、無理に復旧させず電気工事店に連絡するのが安全です。

【原因①】使いすぎ(アンペアオーバー)の対策

家電の消費電力の目安を知っておこう

アンペアブレーカーが落ちる原因は、シンプルに「電気の使いすぎ」です。主な家電の消費電力の目安を知っておくと、どの組み合わせが危ないかイメージしやすくなります。

家電消費電力(目安)電流(目安)
IHクッキングヒーター(1口フル)約1,400W約6A
エアコン(6畳・冷房)約500〜700W約2〜3A
電子レンジ約1,300W約5〜6A
ドライヤー(1,200W)約1,200W約5A
洗濯機約500W約2A
炊飯器(炊飯中)約1,300W約5〜6A

電流(A)=消費電力(W)÷電圧(100V)で計算できます。家電の合計アンペアが契約値を超えると落ちるしくみです。

60Aに変更したら改善した体験談

筆者
筆者

わが家はもともと50Aで契約していたんですが、IHを導入してからブレーカーがよく落ちるようになりました。60Aに変更したら、だいぶ改善しましたよ!

電力会社への契約アンペア変更は、電話やWEBから申し込みができます。変更費用は基本的に無料で、工事も数時間で完了します。ただしアンペアを上げると基本料金が少し上がる点は要注意です。

契約アンペアの変更は電力会社(東京電力・関西電力など)のWEBサイトまたはお客様サービスセンターから申し込みできます。変更後は分電盤のアンペアブレーカーが自動で交換されます。

【原因②】IHクッキングヒーターでブレーカーが落ちるときの盲点

IHの同時使用は電力が一気に集中する

IHクッキングヒーターは1口だけでも約1,400W(約6A)を消費します。これを複数口同時に使うと、一気に6A×2〜3口で12〜18A以上になります。そこにエアコンや炊飯器が重なるとあっという間に契約値を超えてしまいます。

わが家のトリプルワイドIH(3口タイプ)は3口同時フルパワーで最大5.8kW(約29A)消費する仕様です。50Aの契約では、IHを使いながら他の家電を動かすと簡単にオーバーしていたわけです(笑)。

パナソニックIHの「節電モード」設定で改善した体験談

60Aに変更してもまだたまに落ちることがあって、よく調べてみたらIHの設定に問題がありました。

実は、多くのIHクッキングヒーターには「節電モード」という機能が搭載されています。複数口を同時に使うときに自動で出力を制限し、電力が一気に集中するのを防いでくれる機能です。ところがわが家のIHはこのモードが正しく設定されていなかったんです!

パナソニックのIHクッキングヒーターの節電モード設定方法は、公式FAQで機種別に確認できます。まずは下記のページで自分の機種を調べてみてください。

パナソニック公式FAQ:IHクッキングヒーターの節電設定について

【体験談】トリプルワイドの節電モード切り替えはちょっと複雑だった

わが家のパナソニック トリプルワイドIHは、節電モードへの切り替え方法が少し分かりにくかったです。取扱説明書を見てようやく理解できました。

パナソニックIHクッキングヒーター
パナソニックIHクッキングヒーターの節電モード設定画面
筆者
筆者

左・中央・右の3つのボタンを押しながら、電源ボタンを同時に押すと切り替えモードになります。ちょっと複雑(汗)。でも取扱説明書を見ながらやれば大丈夫です!

筆者
筆者

節電モードを正しく設定したら、ブレーカーが落ちる頻度がぐっと減りました。IHをお使いの方はぜひ一度確認してみてください!

IHは便利な半面、消費電力が大きいので電気契約や設定の見直しがセットで必要だと実感しました。

【原因③】漏電・ショートが疑われるときは専門家へ

漏電ブレーカーが繰り返し落ちる場合は、配線の劣化・水濡れ・家電の故障などが原因として考えられます。

MIX
MIX

漏電は目に見えないからコワいよ!自分でいじろうとしたら感電するかもしれないし、素直にプロに頼もう!

漏電ブレーカーが落ちたときの対処の流れは以下のとおりです。

  1. すべての安全ブレーカー(子ブレーカー)をOFFにする
  2. 漏電ブレーカーをONに戻す
  3. 安全ブレーカーを1つずつONにしていく
  4. 漏電ブレーカーが再び落ちた回路が原因の回路
  5. 原因回路はOFFのままにして、電気工事店に連絡する

原因回路を特定したら、その回路に接続している家電を取り外してコンセントから抜き、電気工事店に相談してください。

⚠️ 漏電ブレーカーが何度も落ちる場合は放置しないでください。感電・火災・電気機器の損傷につながる危険があります。必ず電気工事の有資格者に点検を依頼しましょう。

ブレーカーは「電気事故を防いでくれる安全装置」だと知っておこう

ここまで読んで、「ブレーカーって本当にしょっちゅう落ちて困る」と思っている方もいるかもしれません。でも、ちょっと視点を変えてみてください。

ブレーカーが落ちるということは、電気の異常をいち早く察知して、あなたの家族と家を守ってくれているということです。落ちた瞬間はイライラしてしまうのは当然ですが、「危険を防いでくれた」と思えると少し気持ちが楽になりませんか?

僕自身も電気工事士として電気のこわさを知っているからこそ、ブレーカーが落ちてくれることのありがたさを感じています。そして、ブレーカーが「安全装置」だと知ると、もう一つ気になってくるのが地震時の電気火災対策です。

もう一つの備え──感震ブレーカーで地震火災を防ぐ

地震火災の約6割は電気が原因という事実

阪神淡路大震災では、139件の地震火災のうち85件(約6割)が電気を原因とする火災でした(消防庁データより)。地震によって家具が倒れ、電気ストーブやコードに接触した状態で停電→復電したときに出火するケースが多く報告されています。

こうした「通電火災」を防ぐために有効なのが感震ブレーカーです。地震の揺れを感知すると自動で電気を遮断してくれる装置で、避難中や外出中でも電気火災のリスクを大幅に減らすことができます。

東京都では感震ブレーカーを「グラぴたスイッチ」という愛称で普及活動を推進しています。一部の自治体では購入補助金の制度もあるため、お住まいの市区町村に確認してみてください。

感震ブレーカーの種類と選び方

種類特徴費用目安工事
分電盤タイプ(内蔵型)家全体をカバー・高信頼性3〜10万円電気工事が必要
分電盤タイプ(後付型)既存分電盤に追加できる1〜3万円電気工事が必要
コンセントタイプ特定コンセントのみ遮断1〜2万円工事不要
簡易タイプ(差し込み型)コンセントに挿すだけ3,000〜8,000円工事不要

「まず試してみたい」という方には、工事不要でコンセントに差し込むだけの簡易タイプがおすすめです。

コンセント差し込み型を自分で設置してみた

コンセントに設置した感震ブレーカーの写真
筆者
筆者

地震火災の話を知って「これは備えておかないと」と思い、わが家でも感震ブレーカーを設置しました。コンセントに差し込むだけのタイプで、5分もかからず設置完了!

設置のポイントは、水準器(もしくはスマホの水平アプリ)で本体を水平に設置すること。斜めになっていると正確に揺れを感知できないので要注意です。

コンセントに設置した感震ブレーカーの写真



設置場所は、電気ストーブや暖房器具など「通電火災リスクが高い家電」のコンセント近くが特に効果的です。すでに分電盤タイプを設置している方は、コンセントタイプと組み合わせるとより安心です。

まとめ|ブレーカーが落ちたときに確認すべき3つのこと

筆者
筆者

ブレーカーが落ちるとイライラしますが、「電気事故から守ってくれた」と思えば少し気持ちが変わりませんか?原因を正しく把握して、一つひとつ対策していきましょう。

  • 分電盤を確認して「どのブレーカーが落ちているか」を見極める(アンペア・漏電・安全の3種類)
  • IHクッキングヒーターを使っているなら「節電モード」設定と「契約アンペア」の見直しが効果的
  • 漏電ブレーカーが落ちたときは自分で修理せず電気工事店へ。感震ブレーカーで地震火災にも備えよう

また、ブレーカーが落ちる頻度が高い・古い家に住んでいるという方は、一度プロに電気設備の点検をお願いするのもおすすめです。

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筆者
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運営者・ブログについて
せいぞう

神奈川在住のアラフィフ親父。
妻と息子と雑種犬の3名で暮らしています。10年暮らしたマンションを売って土地を買い、ローコストで注文住宅(約30坪)を建てました。
失敗や後悔もたくさんあった『家の売買』や『家づくり』の経験を伝えたくてブログを見切り発車。趣味は家のDIY。

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